
額田王
作者:額田王

冬こもり 春さり来れば 鳴かずありし 鳥も来鳴きぬ 咲かずありし 花も咲けれど 山を茂み 入りても取らず 草深み 取りても見ず 秋山の 木の葉を見ては 黄葉をば 取りてぞ偲ふ 青きをば 置きてぞ嘆く そこし恨めし 秋山吾は
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宴歌(雑歌)
現代語訳
冬が終わり春がやってくると、鳴かなかった鳥も鳴き始め、咲かなかった花も咲いたけれど、山が茂っていて中に入っても採れず、草が深くて採っても見えない。秋の山の木の葉を見ると、色づいた葉を手に取っては過ぎし日を偲び、青い葉を残しては嘆く。ああ、なんと恨めしいことか、秋の山は。
シチュエーション
天智天皇(中大兄皇子)が藤原鎌足に命じ、「春山」と「秋山」のどちらが優れているかを競わせた際、額田王が秋の素晴らしさを主張して詠んだ春秋優劣の歌です。難訓歌の代表作でもあり、漢字の組み合わせが複雑で読み(訓)が確定していない歌です
原文
冬藏之後 春來臨時 不鳴之鳥亦來鳴 不開之花亦綻放 然山茂密 雖入不採 草深雖取不見 見秋山之木葉 取黃葉以追思 留青葉而歎息 此乃吾所怨之秋山也。
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額田王 のゆかりの地
関連画像(Wikimedia引用)
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