(かきのもとのひとまろ、生没年不詳)は、飛鳥時代後期から奈良時代初期にかけて活躍した歌人で、『万葉集』を代表する人物の一人。宮廷歌人として天武天皇・持統天皇に仕え、多くの長歌・短歌を残した。後世では“歌聖”と称されるほど高く評価されている。
「宮廷行事の“公式シンガー”だった」
人麻呂は宮廷の儀式・行事で歌を詠む役目を担っていたことが『万葉集』からわかる。天皇の行幸や国家的な儀式のたびに歌を詠んでおり、現代でいえば“国家イベント専属の詩人”のような存在だった。
「亡き妻を悼む歌が有名」
人麻呂には、亡くなった妻を悼む長歌・反歌が残されている。深い悲しみを率直に詠んだ歌で、万葉集の中でも特に感情豊かな作品として知られる。宮廷歌人でありながら、個人的な悲しみを強く表現した点が後世の評価を高めた。